DVD キングレコード 2006/03/08 ¥3,990 ホ・ジノ監督の韓国映画「八月のクリスマス」の日本版リメイク映画。地方都市で古ぼけた写真館を営む寿俊(山崎まさよし)は、病に冒され余命幾ばくもない運命であった。ある日彼の写真館に、小学校の臨時教員・由紀子(関めぐみ)が飛び込んできたことから、彼の毎日が変わり始める。 長崎俊一監督の演出は、ベタベタせず、寿俊と由紀子…

のんびりひとりでビール飲みながらの鑑賞。

自分の運命を静かに受け入れるヒサトシと、
その家族。

ただコツコツと写真を撮り、現像し、
父親と暮らすヒサトシ。

山崎まさよしが好演していた。
合ってた。
主題歌もすごくいい。

でもやっぱり自分が確実に、
死に近づいていくのをカウントダウンするのは
正直しんどい。

必死に自分を抑え、淡々と日常を送るヒサトシだけど、
父親に一生懸命DVDの使い方を教えるところで、
なかなか覚えられない父にカッときてしまったりもする。

苛立って部屋を出て行った息子の気持ちを思い、
一人DVDと苦闘する父の姿が悲しい。

でもちゃーんとあとに残されるであろう父のために
一生懸命、紙に手順を書いてあげるんだよね。

また、幼なじみと飲みに行ってケンカを起こし、
警察所で「オレは何もしてないのに!!」と感情を爆発させる。

そんな彼への神さまのプレゼントがユキコだったんだね。
勝ち気そうだけど実はさびしがり屋で、
無邪気なユキコに彼は惹かれる。
そしてユキコも。
少しずつぎこちなく距離を縮める二人。

でも、自分の運命を知っている彼は耐える。

何も知らないユキコは無邪気に「おじさん!」となつく。

言えばいいのに・・・
「言っちゃえ!でも好きだって言っちゃえ!」と、
心の中で思いながら、でも言えねえよなあ・・・とか。

いろいろ思った。

でもこれで良かったんだよねきっと。

あと、妙にグッと来たのが、
おばあちゃんが雨の日、一人で写真屋に来たシーン。

昼間に家族みんなでにぎやかに
米寿のお祝いの写真を撮りに来たおばあちゃん。
夜に一人でまた来たの。

まだ写真できてませんよ?って不思議がるヒサトシに

「お葬式の写真を撮って欲しいの」って。

「そうですか。」

「綺麗に撮って下さいね。」

「もちろんです。お奇麗ですよ。」

にっこりするおばあちゃん。

「メガネ、とってみましょうか。」

「うん。そのほうがいい。綺麗です。」

ちょっと泣きそうになった。

(おばあちゃんに弱い旅人なり。)

そして最後に彼自身もついに自分の写真を撮るのだ。

あと、ヒサトシの病状が急変して呼んだ救急車を
見送るお父さんの背中が、とても印象に残っている。
またちょっと泣きそうになる旅人。

(結局おじいちゃんにも弱いんっすね・・・)

人はいつ死ぬか、わからない。
たまたま彼はわかっていた。
でもわかっていたからこそ、輝いた日々だったのかもしれない。

自分は・・・。そうだなあ。

ちょっと前だったらそうは思わなかったけれど、
今は「いつ死んでもいい」って思えるかもしれない。
そのくらい幸せです。

いや、いろいろつらいことはてんこ盛りだけど、
そういうんじゃなくて。上手く書けないけれど。

とてもツライ状況をいろんな人のお陰で乗り越えて
なんとか此処までこられたわけで、
そういう意味でとても幸せを感じます。

友人が昔こんなことを言っていた。

「毎日寝る前に、いい一日だったなあ。
今日死んでも後悔ないなあ。」って、
ちょっとでも思えるように日々生きたいって。

同感です。

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