ISBN:4048735837 単行本 瀬尾 まいこ 角川書店 ¥1,365
確か作者は中学校の先生だったと思います。
物語は、小学校そして中学校で起こる学校・学級崩壊、
対教師暴力、そしていじめがどのようにはじまり、
そして進行し、収束していくかを二人の少女の目線から描いています。
「荒れ」には必ず前兆がある。
教師がそれを見逃し、いったんはじまってしまったら最後。
立て直すのにはものすごい時間と労力がかかることを、
実は子どもたち自身の方がわかっているのかも、と思った。
「荒れ」がはじまってしまったら、
そこから避難するために不登校になる、
相談室登校を始める、
学習センター(出席とカウントされる)や
カウンセリングに通うなど、
子どもに「逃げ場」がたくさん用意されていること、
こういったことは現場の教師ならではのリアルな描写です。
でもそうやってある意味平和で何をやってもいい場所へ逃避したからと言って、
彼らの心が安らぐということはないのです。
親や教師はそうしておけば安全で、
その子にとって心の平安が訪れる・・・と考えがちだけれど、
実はなんの解決にもなってなかったりするんだなあ。
やっぱり「まともな学校・まともなクラス」で過ごしたい。
そう思っているんだよね。
この話に出てくる教師像も現実に存在するような人ばかりです。
表面的に力で子どもを抑えてカリスマになるも、
その人が異動した途端にタガが外れて荒れ始める学級。
アメとムチを上手く使い子どもの心をつかんだように見えるけど
実は見たくないものは見ないようにしていたり、
いじめに気づかないふりをしたりするずるい教師。
います。マジで。
この物語では、子ども自身が頑張って悪い状況を立て直したりしていますが、
実際は子どもにはなかなかそれはできない。
教師が体を張って、ただし暴力で抑えつけるのではなく、
誠実に学級を運営していくことが大事なんだよね。
しかしそうやって頑張っていこうとする教師は、
片っ端から心を病んでいくのが今の学校現場。
(たまたま今日の新聞にも載っていましたが)
丁寧な描写で、なおかつ教師の立場でありながらも
子ども側の心の葛藤や子どもなりの戦いをきちんと描いていた良作です。
きっといい先生なんだろうな、この作者。
確か作者は中学校の先生だったと思います。
物語は、小学校そして中学校で起こる学校・学級崩壊、
対教師暴力、そしていじめがどのようにはじまり、
そして進行し、収束していくかを二人の少女の目線から描いています。
「荒れ」には必ず前兆がある。
教師がそれを見逃し、いったんはじまってしまったら最後。
立て直すのにはものすごい時間と労力がかかることを、
実は子どもたち自身の方がわかっているのかも、と思った。
「荒れ」がはじまってしまったら、
そこから避難するために不登校になる、
相談室登校を始める、
学習センター(出席とカウントされる)や
カウンセリングに通うなど、
子どもに「逃げ場」がたくさん用意されていること、
こういったことは現場の教師ならではのリアルな描写です。
でもそうやってある意味平和で何をやってもいい場所へ逃避したからと言って、
彼らの心が安らぐということはないのです。
親や教師はそうしておけば安全で、
その子にとって心の平安が訪れる・・・と考えがちだけれど、
実はなんの解決にもなってなかったりするんだなあ。
やっぱり「まともな学校・まともなクラス」で過ごしたい。
そう思っているんだよね。
この話に出てくる教師像も現実に存在するような人ばかりです。
表面的に力で子どもを抑えてカリスマになるも、
その人が異動した途端にタガが外れて荒れ始める学級。
アメとムチを上手く使い子どもの心をつかんだように見えるけど
実は見たくないものは見ないようにしていたり、
いじめに気づかないふりをしたりするずるい教師。
います。マジで。
この物語では、子ども自身が頑張って悪い状況を立て直したりしていますが、
実際は子どもにはなかなかそれはできない。
教師が体を張って、ただし暴力で抑えつけるのではなく、
誠実に学級を運営していくことが大事なんだよね。
しかしそうやって頑張っていこうとする教師は、
片っ端から心を病んでいくのが今の学校現場。
(たまたま今日の新聞にも載っていましたが)
丁寧な描写で、なおかつ教師の立場でありながらも
子ども側の心の葛藤や子どもなりの戦いをきちんと描いていた良作です。
きっといい先生なんだろうな、この作者。
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