辞令

2007年4月10日 読書
ISBN:4101303142 文庫 高杉 良 新潮社 1997/01 ¥580

たまたま実家にあったので読んでみました。

大企業の中で闘うサラリーマンたちの姿がリアルです。

ごますり上手で部下を人とも思わないような上司が出世したり、
本当に心ある人間が会社に切られたりと、
「企業社会って厳しいな・・・」と思わされました。

足の引っ張り合いや裏金などのダークな部分も描かれ、
公務員がいかに平和かと感じました。

もちろん、どちらがいいのかは自分にはわかりません。

そもそも存在意義が違うので比べられません。
企業は利潤をあげることが第一とされますが、
公務員はあくまでも「国民全体の奉仕者」ですから・・・
だから出世しようと考える人はホントに一部です。
公務員の仕事において、何が出世の基準なのかよくわからないからです。
少なくとも「儲け」や「組織のネームバリュー」をあげることが目的ではないからです。

だから、自分の中ではこんな風に考えてます。
とにかく社会全体のいろいろな活動がスムーズに行われ、
日本という国が(ちょっと対象がでっかいか!?)向上していく手伝いをするのが公務員の大事な仕事かなあと。

だから地味です。

でも最近居心地が悪いです。
なぜなら「公務員は楽をしている。だから給料を下げろ。人を減らせ」という風潮が世の中に広がっているから。

これは非常に誤解されてるなと思います。

今や大幅な人員削減によりものすごい仕事量が本当に降り注いできています。
給料はどんどんカットされています。
バブルの時は何の恩恵も受けなかったのに・・・

悲しいです。
少なくとも自分のまわりの人たちはホントよく働いています。
身体を壊す人も多いです。
(実は自分もその一人なのですが・・・)

企業人には企業人の大変さがあるし、
公務員には公務員の辛さもある。

物事を公平に見られるバランス感覚だけはなくしたくないなと思います。

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